今田元喜の冒険旅行

ジージとバーバの台湾・鉄道旅日記

7月16日 成田から台北へ 台北で6泊

 台湾鉄道で台湾島を一周しようと夫婦で出かけました。 台北には6日滞在し、市内を散策。 タピオカミルクティーを飲み、台湾料理を楽しみました。

士林夜市

 士林夜市は台北市で最もにぎわう夜市です。 大勢の人たちが夜市を楽しんでいます。

7月19日 日帰りで平渓線の十分、終点駅菁桐駅と廃金鉱の町九份まで小旅行


平渓線

 平渓線は瑞芳から出ているローカル線。 日本統治時代に石炭を海辺まで運ぶ石炭専用鉄道として開発されました。

十分

 十分の平渓天燈節(旧正月十五夜)。 炭鉱は廃坑となっており、すっかり寂れた鉄道でしたが、十分という町でランタンを飛ばす平渓天燈節が人気で乗客も戻ってきた鉄道です。

九分

 九份は日本でも有名な観光地で金の廃鉱山の町。急な石段を上ると、金鉱山華やかな当時と同じくにぎわった町がありました。

7月23日 台北から花蓮、台東、高雄を経て嘉義へ

 今日から4日間、毎日台湾鉄道にのり、台湾を一周し、その途中で森林鉄道とローカル線2本の旅に出ます。 朝、台北を出発し花蓮行きの特急で、時計回りで台湾島を一周する旅に出発です。

自強号

トンネルの中が信号所

 列車は宜蘭線の瑞芳駅を過ぎると、台北と東海岸を隔てる雪山山脈の下を抜ける長いトンネルに入った。 トンネル内を走っていると、車両の左側を白い光が流れている。 「おや? トンネル内で照明して何か工事中なのかしら。」とぼんやりと考えながら見ると、光は車両の後ろから前に流れている。 工事の光であれば前から後ろに流れるはずである。

 「ええ! どうして光が列車を追い越しているのかしら。」と思う間もなく、今度は赤い光が後ろから前に流れ、その後暗くなった。 赤い光は列車の尾灯であろう。

 「おいおい。 列車らしいのが左から追い越していったぞ。 左はトンネルの壁のはずだが? 何が起こったのだ!」

 宜蘭線は複線電化した台湾の幹線だ。 トンネル内にも上下の線路があり、特急列車に限らず列車は普通左側の線路を走る。 トンネル内でも右側に対向する線路があるはずで、左側はトンネルの壁なのが普通だ。 我々が乗っている特急列車がトンネル内を走っていると、その左側を別の特急が走ったのである。 トンネル内を信号所として使い、花蓮行きの二つの特急列車が並走する信号所のような仕掛けである。

【Wikipediaより】 信号場が設置される類型としては、主に次のものがあげられるが、複数の類型が複合しているもの、スイッチバック構造となっているものも存在する。
  1. 線路の分岐点に設けられるもの。
  2. 単線区間において、列車の行違い(交換)のために設けられるもの。列車追い抜き機能を持つ場合もある。
  3. 単線区間と複線区間、および複線区間と複々線区間(三線区間などを含む)の接点に設けられるもの。
  4. 複線区間において、列車の追い抜きのために設けられるもの。
  5. 単線区間であり単線自動閉塞方式以外の閉塞方式の場合において、閉塞の境界をつくるために設けられるもの。
  6. 複線区間において信号場内のみ単線になっているもの。
  7. 列車留置並びに列車折り返しのため。
  8. その他

 我々の乗る特急列車自強号を最新の特急列車普悠瑪号が追い越した。 普悠瑪号は日本車両製造製TEMU2000型振り子電車で宜蘭線、北廻線と台東線の高速化に貢献している。

台東以南は複線電化工事中

 花蓮で気動車に乗り換えです。 花蓮から台東までは電化工事が完了し、特急普悠瑪号は台東まで行きます。 しかし、台東から南は複線電化工事の真っ最中なので、高雄まで行く特急自強号は気動車です。

車内販売

 昼頃にはワゴンによる弁当や飲み物の車内販売が回っていました。

転車台

台東駅の転車台

7月24日 阿里山森林鉄道


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 嘉義の町から阿里山まで阿里山森林鉄道が走っている。 日本統治時代に建設され、台湾ヒノキの輸送に活躍したが、今では世界3大登山鉄道の一つといわれる。 嘉義駅(標高30m)から阿里山駅(沼平・標高2274m)までの72.7Kmの登山鉄道である。 現在は十字路(標高1532m)までが運行されている。 この登山鉄道のハイライトは(3重+8の字)ループである。 違う標高から同じ景色を3度楽しむことができた。

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黒部峡谷鉄道と大井川鉄道は阿里山森林鉄道と姉妹鉄道で、その絵が列車に書かれていた。

7月25日 集集線


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 二水駅から車埕駅までの全長29.7kmの行き止まりローカル線で、風光明媚な観光地日月潭(にちげつたん)へのアクセスルートにあります。 日本統治時代に、台湾電力の水力発電所の建設資材の輸送のために敷設された古い路線で、台湾ヒノキやバナナの輸送にも使われました。 この沿線の駅舎は台湾ヒノキを使った当時のままの設備が現存していて、まるで日本の田舎の駅舎です。 写真は終点車埕駅の風景。

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和風木造の集集駅舎

7月26日 内湾線


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 この旅の最後に乗ったローカル線が内湾線で、新竹駅から内湾駅までの27.9Kmです。 日本統治時代に着工し未完成のまま終戦となり、戦後に開通したローカル線。 台北に近く、日帰りでハイキングなどに利用されている。

7月27日 帰国

 7月16日から27日まで、台湾を一周する鉄道の旅をしました。 台湾の幹線鉄道を一周し、ほとんどのローカル線と登山鉄道にも乗車した鉄道旅を日記風にまとめた本を出版しました。

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単行本(ソフトカバー)
ISBN: 978-4990901943
価格 1,000円
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