2024.01.19 台湾旅行4日目 台中に移動

 今日は台北から台中までの移動日。台中は台北と台南の中間に位置する都市で、高速鉄道(日本の新幹線を導入)、従来の台湾鉄道とバスの行き方がある。筋金入りの「乗り鉄」のカミさんを尊重して行きは台湾鉄道で、帰りが高速鉄道を利用する予定。

台中19

 朝食の相席は台湾の夫婦で話せるのは中国語だけ。我々は中国語は全くできず残念ながら、「ニーハオ」と挨拶をしただけ。10時発の電車に合わせゆっくりと荷物をまとめてホテルをチェックアウト。ホテルから徒歩で10分も無い距離なのでぎりぎりに着けばよいのに9時40分にはもうにプラットホームに立っている。通勤時間帯を過ぎているがやはり首都の中央駅は人が多くプラットホームは旅行客で混雑している。

 10時発の普悠瑪(特急)は定刻に出発。高速鉄道が営業を始めたら台鉄の特急はすいているのかと思っていたが満席である。昨日切符を購入する時、「2名並んで座る席は車両の真ん中の対向席になるがそこでもよいか?」と聞かれた記憶がある。意味も分からずにその席を買ったが、乗車して理由が分かった。

 どういうレイアウトなのか車両の真ん中に位置する我々の席だけ進行方向に後ろ向きでそれより後ろの席は全員進行方向を向いている。おお!

 板橋、桃園、新竹、と発展著しい都市を過ぎ、次は台中。台中の駅は数年前に旧駅の横に新築された。台中にも市街の近代化が押し寄せているが、まだ古くからの街並みが多くある。ぶらぶらと古い街角を散歩するのが楽しみ。

 12時前予定より少し遅れて台中に着いた。晴天で暑い。台北に比べずいぶんと日差しが強く南国に来たと感じる。台中は北回帰線のわずか70Kmほど北にある。ほぼ南国といってもよい。

 台中のホテルも駅近で決めている。駅から徒歩5分ほどなので見えるはず。ビルの陰になっていたがすぐ見つかった。タクシーの待つ駅前をガラガラと旅行バッグを引きながら5分。12時前なので荷物を預けて駅へ戻り昼食です。

サバ

 暑いのと特急の中の冷房でやや疲れ気味。食欲も今一つだが、見つけたのはサバの照り焼きとビールを1本。

 チェックインは3時すぎなので、駅前をぶらぶらとすることにした。駅の新築と一緒に線路を高架にしたので、旧台中駅から南側には古い線路が公園となり続いている。カミさんはこの公園でバードウォッチング。

クロヒヨドリ

 今度の旅行で写真に収めたい鳥に出会ったようです。その名はクロヒヨドリ。門外漢の私には黒い鳥としか判らないが、本人はニコニコしています。アフガニスタンから台湾にかけて北回帰線の周りだけに分布している鳥でくちばしと足が赤いのが特徴。

 わたしは、高架に沿った古い街並みがあったのでぶらぶらと街歩きです。

今川焼

 街角の屋台では今川焼を売っていました。紅豆餅の看板で何を売っているか想像できるのが嬉しいですね。次の機会に買ってみるか。

 午後の散歩を終わりホテルにチェックイン。ホテルの受付はあまり英語が上手くない若い子でした。まだ経験が浅いのか、ホテルが昨日までとは違いローカル客の多いホテルなのかわかりません。少々手間取ったがチェックインをして一休み。

今日の夕食は事前に予約した上海料理

 今日の夕食は事前に調べていた沁園春。上海料理の老舗です。せっかくなので予約していくことにしました。受付に行くと、先ほどの受付嬢の他にカウンターの外にいたもう一人の女性が「何か御用で」と。

 メモした店の名前を見せて予約を依頼するとてきぱきと処理。「予約は何時がいいですか?」との問いに6時を希望するも7時15分と。次に「電話番号は?」と問われ持ってきたスマートフォンに番号を出して見せると「え!これは台湾の番号ではないよ」「そうだよ。日本の番号だよ。これで台中でも使えるよ」と答えるなど英語で会話がスラスラ。ベテランの受付嬢でした。

 時間前倒しが性の私は7時には沁園春に着いてしまいました。待たされるかと思ったがすぐにテーブルに通してもらえた。見回すとほぼ満席。注文したのはこの店の自慢の小籠包。これに肉料理と野菜料理の3皿。スープまで頼むと食べられないので諦めます。

 注文を終え、食事を始めていた隣の二人づれと目が合い会釈して食べ物を待っていると、隣の女性が「日本から?」と。「ええ。台中の観光に来て5泊します。台中のおいしい料理を食べに来ました。」「私は東京に行って日本食を食べてきたわ」と会話がはずみスマホで撮った東京の寿司屋の写真を見せるなど、親しくしてくれます。

沁園春1

 注文していない料理が入った小さな椀を二つ三つ店員がテーブルに並べます。せっかく台中に来たのだからおいしいのを幾つも食べて帰れと隣の客が自分たちの料理を取り分けてくれたのです。やはり中華は大勢で食べるのがいいですね。恐縮しながらも楽しく食べました。

沁園春2

 常連客のようで、写真にあるように数多く注文していました。数多く注文しても残りは持ち帰りで、無駄はしないのが中国人。先に帰るお二人にお礼を言って別れました。自分たちの料理を食べ始めるもお隣からもらった料理を食べたので肉料理はほとんど手を付けずじまい。食事が終わるころ、饅頭が一つ出てきました。「注文していないよ」と言うと「隣の客からの贈り物です」と。半分に切ってもらい食べてみると、これまでの饅頭とは全く違う不思議な味がしてとても美味い。驚いて店員に「これは何?」と聞くと「これは店の特別な饅頭で、餡の中にバラの花と油が使われています。当店だけが作れる料理です。」と得意げに説明してくれました。

 いやー、最後までカッコいいお隣さんでした。

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