2025.10.14 神の船
9月のまだ暑さが残る昼下がり、散歩に出かけた。緩い坂を上り、途中には高台から海を望める外周道路沿いを半周するいつものお気に入りのコースである。
ぶらぶら歩いていると、山際の藪で何か一生懸命見ているカミさんに出会った。外周道路の山際は雑草・小さな竹や雑木に「くず」が絡み合った藪である。くずの花はみつかるが他には目につくような花など見当たらない。

何もない藪にしか見えないが、何があるのだろう?
「何があるの?」
「ここに小さな花があるわよ。初めて見る花。なんという名だろう。」
「どこどこ?」
「ここよ」と指さす所を覗くと、小さな花がありました。

くずの葉と色は似ているが、形が少し違っていて、確かに別の植物だ。花を見つけると明らかに違いが判るが、花はとても小さく、数が少ない。藪に溶け込んでいて、少し離れるとまったく見つからない。
ガガイモ
スマホのレンズアプリで調べてみると、「ガガイモ」と出た。
「ガガイモ! これは神様が乗ってくる船の花よ。」とカミさんは大喜び。
神様の乗る船なんて知らなかった私にも、なぜか妙に興味が湧いてきた。
日本神話では、スクナビコナの神が天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗ってきたといい、これはガガイモの実を2つに割った小さな舟のこと。 「ウィキペディア」より引用

「波頭の小さな船に乗ったスクナビコナの神」 国立公文書館の公開資料より
翌日、散歩の途中に探してみたが、見つからない。10分ほど探してあきらめて帰って話すと、カミさんが「一緒に見に行こう」と誘うので、また出かけた。
カミさんも「確かここだが」とくまなく探すも見つからない。暑い昼下がりなので、私は早々に帰宅し、一服していたら「見つけたよー」と電話があった。
片道500mを2往復した後なので、さすがに今度は車で行くと、ありました。

くずの中に隠れていて、あることが分かっていてもなかなか見つからないほど溶け込んでいます。熟すと褐色になり、実が二つに割れて、なかから白い羽のついた種が風に乗って行くようです。しばらく見ていたが1か月たっても青いまま。12月になると枯れてくるそうで、実が割れるのはまだまだ先です。
