Q: Sigilで目次を作りたいのですが、うまくできません。 具体的な手順はどうするのでしょう。
電子書籍の目次は本文を作った後に一括して作成するのが間違いのない目次づくりのポイントです。 ここではSigilを使った目次つくりを説明します。
電子書籍の目次の役割はとても重要
電子書籍の目次には2種類あるようです。 「Kindleパブリッシング・ガイドライン」には目次に関して次のような記述があります。
- HTML目次(TOC)
すべての本には、ナビゲーション機能が使用できる HTML 目次 (TOC) の使用を強くお勧めします。HTML 目次は固定レイアウトの絵本 (セクション 10 を参照)、固定レイアウトのグラフィック ノベル、漫画、コミック (セクション 11 を参照) を除く大半の書籍で使用できます。 - 論理目次
すべての Kindle 本には、論理目次を含める必要があります。論理目次を使用すると複数の章を簡単にナビゲートできるため、論理目次は快適な読書体験を実現するうえで非常に重要です。本の最初からページをめくる場合、ユーザーは HTML 目次を見ることになりますが、論理目次を使用して本をナビゲートすることもできます。論理目次は、特に 20 ページ以上の本に追加することをお勧めします。
HTML目次と本文の関係を見てみる
手元にある電子書籍を開いてみてください。 表紙の次に目次のある電子書籍です。 その目次の中の一つをクリックすると、本文の中のクリックした章が表示されたはずです。 これが本文とHTML目次の関係です。
確認できたところで、ではこの「章」という言葉を使った文をどのように本文の中で書くのかが、課題ですね。 これを出来ればほぼ目次を作れたと言えるでしょう。
本文の中に章などを作る
早速「章」を作りましょう。 Sigilを起動し、本文の中に章になる文を書き込みます。
- Sigilを起動します。
- 既に本文ができている場合は読み込みます。 これからの場合は早速書き出してください。
- 「章」を書く位置にカーソルを置きます。 本文の間に置くのでカーソルは行の一番左にありますね。 そうでなければ「リターン」を押し行間を開けて「章」行の場所を確保してください。
- 章になる文章を書き込んでください。
- メニューバーの左はしにある{ h1 }ボタンを押してください。 「章」文の文字の大きさが変わったと思います。
- 次に { h2 } ボタンを押してください。 大きさが変わりました。 { h1 } から { h6 } までのボタンのどれでも章のボタンに出来ます。 本文と比べ、ふさわしい文字の大きさのボタンを章のボタンとしましょう。
- この { h1 }~{ h6 } ボタンで大きさを変えた文は目次候補として登録されます。 章の中にもう少し細分化したブロックにタイトルをつけて目次に登録したい場合は「章」ボタンより数字の大きいボタンで登録することができます。
章 例えば { h2 }
節 { h3 }
項 { h4 } - 目次としたい目次候補をすべて選択してください。
これで「本文に章などを作る」が終わりです。
いよいよ目次を作ります
上の目次候補の中から目次としたいタイトル、または文を選択して目次とします。
- メニューバーの { ツール } → { 目次 } → { 目次を生成 } を選択します。
- 「目次の生成」ウインドウが開きます。 目次候補がすべて表示されています。
- 「タイトル」と「レベル」そして「含める」の項目があります。 その中から目次に含めないタイトルの「含める」のマークを外せばそのタイトルは目次から外されます。
- タイトルの含める、含めないの選択が終われば { OK } ボタンを押し、目次を作成します。
- ブックブラウザー窓に nav.xhtml(論理目次)が作製されたのが確認できます。
- 次にメニューバーの { ツール } → { 目次 } → { HTMLの目次を作製 } を選択します。
- ブックブラウザー窓に TOC.xhtml(HTML目次)が作製されたのが確認できます。
電子書籍を開いたとき、カバー写真、目次、本文の順に綴じられている形にする為にはTOC.xhtmlが本文htmlファイルより前にあることが重要です。
目次が正しく動くのを確認しよう
ブックブラウザーのTOC.thmlをダブルクリックして開きます。 目次が表示されました。
目次の中の好きなタイトルをクリックすると本文中のそのタイトルページが表示され、目次の機能が働いているのを確認できます。