書籍の体裁を整える (Sigilで)


 単行本を表紙から順にみると、次のように並んでいます。

  1. 表紙
  2. 扉ページ(タイトル、出版社名、 著者名などが記されています)
  3. 目次
  4. 献辞や序文
  5. 本文
  6. 索引
  7. 奥付け
  8. 裏表紙

本には次のような情報も含まれています。

  • 本のタイトル、サブタイトル
  • 著者名、共著者名、写真者名
  • 出版社名
  • 言語
  • 出版日
  • 価格

Sigilで電子書籍での体裁を整える


表紙

  • 表紙に使う画像(jpgファイル)を用意し、そのファイル名を cover.jpg として保存します。
  • 【ファイル】⇒【追加】⇒【既存のファイル】とメニューをプルダウンし、表紙画像をSigilに取り込みます。取り込んだ cover.jpg がブックブラウザーの Images フォルダー内にあることを確認してください。
  • 【ツール】⇒【表紙を追加】とメニューをプルダウンすると、cover.jpgが表示されます。「OK」ボタンを押すと、自動的にcover.xhtmlがブックブラウザーのTextフォルダーのトップに表示され、表紙が完成します。

扉ページ

  • 扉ページは本文と同じHTML文書で作り、目次の前に置きます。 本文同様に作ります。 扉ページのない電子書籍が多いですね。

目次

  • 目次は本文を書き上げた後で作れますので、まず本文を作りましょう。 本文中に作った見出し1~見出し5の中から選択して目次を作成できます。
  • 本文が出来た後、【ツール】⇒【目次を生成】とプルダウンすると、目次候補の見出しがすべて表示されます。 その中から目次に表示する見出しを選択し、選択が終わったら「OK」ボタンを押し、目次を作成します。
  • ブックブラウザー内のTextフォルダーにあるnav.xthmlが更新され、目次が出来ているのを確認してください。
  • 電子書籍としては、この目次だけで十分ですが、AmazonはベストプラクティスとしてHTML目次を備えていることを推奨しています。 これは専用の電子書籍リーダーではない端末でも書籍を快適に読めるように、推奨しているのでしょう。
  • Amazonでの販売を目指していますので、この目次も作っておきましょう。
    【ツール】⇒【目次】⇒【HTMLの目次を作成】とプルダウンし、「OK」ボタンを押すと、ブックブラウザーのTextフォルダーにTOC.xhtmlが作成されます。
  • 目次とHTLM目次は表紙の下に配置されますので、扉ページがある場合は、扉ページの下に目次とHTML目次を移動させましょう。 移動はブックブラウザーで移動させたいファイルをドラッグして移動させます。

本文の他に、献辞や序文、索引、奥付け、裏表紙など

  • 本文と同様に、ブックビューで作成してください。

本のタイトル、サブタイトル

  • 【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。 その中の dc:title が本のタイトルを入れる場所です。 値をダブルクリックし、本のタイトルを入力します。
  • サブタイトルは Add Property ボタンをクリックし、メニューの中から Title Type: subtitle を選択し、「OK」ボタンを押すと、メタデータテーブルにサブタイトルが追加されます。 ダブルクリックし、入力します。

著者名、共著者名、写真家名など

  • 【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。 ここに著者名を追加します。
  • メタデータテーブルに著者名を追加するには、メタデータテーブルの Add Property ボタンを押し、Authorを選択し「OK」ボタンを押すと、dc:creator が追加され role が aut となっているはずです。 この値に著者名を入力します。
  • 写真家名を追加するには、上の著者名追加と同様の手順で dc:creator を追加し、その role にPhotographerを追加します。
    【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。メタデータテーブルで Add Propatyを選択、「OK」ボタンを押してもう一つ dc: creatorを追加します。 この追加dc:creatorをクリックし選択状態にしてから 「Add Property」ボタンを押し、メニューの中の 「 Role 」を選択し「OK」ボタンを押すと、Roleのサブメニューが現れます。 その中のPhotographerを選択し、「OK」ボタンを押すと、メタデータの選択したdc:creatorのroleがphtとなっています。 このdc:creatorにあるrole autとその上のschem marc:relationsが不要ですのでそれを選択し、「削除」ボタンを押しておきます。 これでdc:creatorに写真家名を入れてください。

出版社名

  • 【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。メタデータテーブルで Add Metadataを選択し、サブメニューからPublisherを選択、「OK」ボタンを押してdc:publisherを追加します。 ここに出版社名を入力します。

言語

  • 【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。 デフォルトで日本語に設定してあれば dc:language jaとなっています。

出版日

  • 【ツール】⇒【メタデータエディター】とプルダウンするとメタデータテーブルが現れます。Add Metadatで出版日を追加できます。 サブメニューから Data: Publicationを選択し、「OK」ボタンを押せば追加されます。 必要に応じ日にちを修正しましょう。

  • 版の概念がないようで、メタデータでは項目を見つけられません。 紙に印刷する場合は、原版の消耗もあり、新しい版を起こすときに、誤植を訂正したり原稿を書き換えたりしますが、電子書籍では版を新たにするほどの概念がないので、タイプミスなどは訂正しても版を変えずそのままにすることがあります。 Amazonでは大きな改定など内容が変わる場合は、前の書籍とは別の出版物として登録することを推奨しています。

価格

  • 日本の紙の書籍を本屋で売る場合、本に定価を付けますが、電子書籍は販売するストアで書籍を登録するときに売価を入力しますので、電子書籍のメタデータには価格を入れる必要はありません。

まとめ

電子書籍は、

  • 本文
  • 本文の中に入れた見出し
  • その見出しから作った目次
  • cover.jpg名で取り込んだ画像ファイルを使った表紙

を作成すれば、最低限の体裁となります。

またメタデータに登録すべき最低限の項目は次の3点です。

  • タイトル
  • 著者名
  • 言語

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