mobi変換の警告をなくす

第1章の「とにかく始めてみよう」で作った aa.txt ファイルを KindleGen で mobi に変換するときに「警告」が出ていました。

aa.txt をそのまま変換すると

 aa.txt だけでEpub変換し、できたEpubファイルをmobi変換すると、次の五か所で警告が出ています。

  • 警告(htmlprocessor):W28001: コンテンツで指定された CSS スタイルは Kindle リーダーではサポートされていません。CSS プロパティの削除: 'max-width' ファイル内で:C:\Users\HOMEPA~1\AppData\Local\Temp\mbp_7DF_2_ 2_11_13_14_1DF_6F4_1310_1\OEBPS\style.css
  • 警告(htmlprocessor):W28001: コンテンツで指定された CSS スタイルは Kindle リーダーではサポートされていません。CSS プロパティの削除: 'max-height' ファイル内で:C:\Users\HOMEPA~1\AppData\Local\Temp\mbp_7DF_2_2_11_13_14_1DF_6F4_1310_1\OEBPS\style.css
  • 警告(prcgen):W14016: カバーが指定されていません
  • 情報(prcgen):I1033: PRC は構築されましたが、警告があります!
  • 情報(prcgen):I1037: mobi ファイル は構築されましたが、警告があります!

 初めの2つの警告は「CSSファイルに'max-width'と'max-height'が記述されているがこれは使えません。」ということのようです。 3つ目の警告は「表紙画面がありません。」という警告ですね。

初めの二つの警告をなくす

  アマゾンパブリッシングガイドでは、原稿を Kindle ストアにアップロードする前に「警告」が出ないことを確認するように奨励しています。

 表紙(カバー)は含めていないので、3番目の警告が出るのは当然ですが、1番目、2番目の警告はなくしたほうが良いでしょう。 では、 CSS プロパティーとは、何でしょうか。

 CSSという言葉は前に出ています。 「Kindle 書籍の写真」及び「文章の回りこみ処理」で 自分用のCSS.css を作りました。 CSSは本のさまざまなフォーマットを決めるための情報で、原稿を本に変換するときに一緒に使います。

 「警告」をなくしてみましょう。 この原因のもとになる'max-width'と'max-height'をスタイルシートで探してみました。 でんでんコンバーターで使っているデフォルトCSSに以下に記述がありました。

img {
  width: auto;
  height: auto;
  max-width: 100%;
  max-height: 100%;
}

 これは写真に使うスタイルですが、写真の縦横比を保ちながら画面いっぱいに表示する為に使われます。 どの様な場合でも使えるとてもうまい記述ですが、KindleGenではサポートされていない記述です。 電子書籍は縦長の画面で、写真は横長が大半ですから、それを考慮して次のように変更してみました。

img {
  width: 100%;
  height: auto;
}

 この変更により、写真は横幅いっぱいに、縦は写真の縦横比を維持するように自動調整されます。 縦長の写真にこのスタイルを使うと、画面の縦横比より写真の縦横比が大きいと、写真の一部が画面に収まらない状態で表示されます。 そのような超縦長写真には別のスタイルを指定することになります。

aa.txt と 自分用CSS.css を一緒に変換する

 警告は以下の3つに減りました。

  • 警告(prcgen):W14016: カバーが指定されていません
  • 情報(prcgen):I1033: PRC は構築されましたが、警告があります!
  • 情報(prcgen):I1037: mobi ファイル は構築されましたが、警告があります!

 最初の二つの警告はなくなり、3番目の表紙(カバー)がないことと、その警告に付随して出てきた情報です。

aa.txt と自分用CSS.css と cover.jpg を一緒に変換する

 警告はなくなりました。 表紙が組み込まれています。 これで目次をマークアップしたリフロー型の原稿と写真、表紙および MyCSS.css を一緒にでんでんコンバータで ePub 変換し、さらに Kindle プレビューアに組み込まれた KindleGen で mobi 変換することで 、Kindle ストアで販売できる本を作る目処が立ちました。

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