男一人オートバイで巡る 知られざるイギリスの魅力

知られざるイギリスの魅力

 内容紹介


 息子に頼まれ預かっていたオートバイに乗ってみたのが58歳。 初めは100m乗っただけで、満足した。 数か月すると、乗る距離が延び、隣町まで行けるようになった。 それからは、時々四国を駆け回った。 海沿いに走り、岬を過ぎると漁師町、山道の峠を越えると、小さな町に出る。 海のにおい、森のにおい、そして行く先々の町のにおい。 ツーリングの醍醐味である。

 春や秋は、山の景色もよい。 紅葉の季節も十分に楽しめるが、若葉の季節の大歩危・小歩危の新緑は、命の芽吹きが感じられ、一番好きな季節だ。 国道から始まり、県道、そして昔からある生活道路がそこここにあり、春から秋まで週末には、ソロツーリング。 冬はもっぱら海岸線のソロツーリング。 何度通っても飽きないものだ。

 しかし、未知の世界へと向かうのが、ライダーの性のようだ。 手始めに瀬戸大橋、しまなみ海道を使い山陽地方へ足を延ばし、やがて九州、本州、北海道までほとんどの国道を走った。 そうなると、海外に目が向かうのが必然であろう。

 退職し、65歳となった。 まだまだ好奇心旺盛で、元気一杯である。 イギリスの荒涼とした、また寒々とした自然の風景は、日本のそれと異なる趣がある。 湖水地方やコッツウォルズの自然の中を、また木が育たない岩むき出しのムーア(荒野)の中を、風を切ってオートバイで走ってみたくなった。

 宿舎はイギリス特有のB&Bを使い、夕食はすべてパブでとる、どっぷりとイギリスの日常に浸かった旅行をしてみる。

目次
プロローグ
イギリスツーリングを計画
南回りでイギリスへ
ロンドン到着(9月1日 晴れ)
プリマスへ( 2日 快晴)
オックスフォードへ( 3日 曇りがちのち時々雨)
ブレコンへ( 4日 時々晴れ、時々曇り、時々雨の繰り返し)
カナーヴォンへ( 5日 時々晴れ)
ランカスターへ( 6日 大雨、時々曇り)
湖水地方経由、グラスゴーへ( 7日 大雨のち雨時々曇り)
インヴァネスへ( 8日 時々晴れ)
北の果て サーソーへ( 9日 雨のち曇り)
古戦場、コーダー城を経てアバディーンへ( 10日 濃霧、大雨、時々うす曇り)
セントアンドリュースを経てエジンバラへ( 11日 雨時々曇り、強風)
ヨークへ( 12日 曇り、暴風)
大学の町ケンブリッジへ( 13日 薄曇り)
ロンドンを経てブライトンへ( 14日 晴れ)
軍港ポーツマスを経てロンドンへ( 15日 晴れ)
最後までパブで食事
B&Bについて
パブについて
エピローグ

 ムーアや荒涼としたハイランドの風景、湖水地方の緑豊かな風景は想像していたイギリスの風景であった。 時には厳しさのある自然の中で何百年と変わらぬ人々の営み、自然との付き合い、そして古い物を大切にする心に接する事が出来た一人旅でもあった。

 自然の風景だけでなく、その土地の日常にどっぷりとつかったB&Bとパブを使った旅はイギリスの新たな発見であり、新鮮で記憶に残るものであった。 今回は一人旅であったが、機会があればかみさんと一緒にB&Bとパブの旅をしてみよう。

 オートバイは危険だということをよく耳にする。 また、海外旅行は怖いというのもよく聞く。 いずれも十分な用意と注意をすれば克服できるリスクであり、危険だとか怖いからということであきらめてしまうにはもったいないほど魅力がある。

 幸いかみさんも同じ考えであり、たびたび海外ツーリングをするのを後押ししてくれた。
あらためて、かみさんに感謝です。

 本情報

著者:今田元喜

単行本(ソフトカバー):156ページ
出版社:文芸社
ISBN:978-4990901929
発売日:2017/5/15
価格: 780円+送料

青二才

電子書籍
出版社:曙書店
発売日:2018.11.27
価格: 500円

男一人

↑ PAGE TOP